資料提供者 長嶋保令氏
高栄丸は戦後日本の遠洋就航第一船であることから、会社では渡辺礼儀船長以下の乗組を厳選。その顔ぶれは次のとおりベストクルーであった。
船長 渡辺礼儀 甲板員 佐島 昇
一等航海士 小島利行 〃 壷谷 昇
二等航海士 大谷裕康 〃 岡村和三
三等航海士 岩崎才吉 〃 森島森夫
四等航海士 南 義光 〃 水谷一夫
機関長 山平年夫 〃 河西大典
一等機関士 橘 源市 〃 野沢幸信
二等機関士 末原 清 〃 村田邦博
次席二等機関士 嘉村末信 操機長 市川勇治郎
三等機関士 富田信也 機庫手 角村勇吉
次席三等機関士 磯部録郎 操機手 林 松五郎
参席三等機関士 堀 睦二 〃 中野外吉
電気機関士 角田林太郎 操機手 東山進蔵
通信長 久木原道信 〃 高沢浪吉
次席通信士 長嶋保令 〃 上月 実
参席通信士 川畑博重 機関員 石賀多喜馬
事務長 宮田高治 〃 岩根 良
次席一等航海士兼事務長 〃 来田正男
牟田正忠 〃 安倍・・
船医 野田 弘 司厨長 竹山常隆
甲板長 浦本意気三 調理手 中島常夫
船匠 竹内要平 調理員 藤本 武
甲庫手 岡山 覚 司厨手 安辺吉明
操舵手 本山龍男 司厨員 竹内忠男
〃 佐藤芳三 〃 谷 邦夫
〃 寺見 正
〃 大国 明 (総員五十一名)
これら五十一名の精鋭が渡辺船長統率の下に、南米就航を見事に完遂したことは、大同海運再生の切り札になったものと思う。
私はたまたま神戸港でアルゼンチン出港直前の同船を訪ね、久木原通信長、山平機関長、長嶋次通士らにお会いして(写真9)壮途を祝した強烈な印象が、今なお消えない。
©2003 Kaneo Kikuchi