ソ連が参戦した当時、同港には大型の輸送船十七隻が着岸し、満州からの穀物や関東軍抽出の弾薬等の積荷作業を行っていた。ところが軍から何らの情報もないまま、九日未明に突如国籍不明爆撃機編隊の空爆に曝された。
夜が明けたらソ連機と確認され、ラジオでもソ連の参戦が報じられた。
当然所在部隊からの反撃を期待したが散発的で、むしろ輸送船団の警戒隊や船砲隊からの応戦が目立った。しかし衆寡敵せず、かつ着岸中の船は身動きができないため被弾する船が相次ぎ、手のほどこしようがなかった。以下、残存船三隻と戦没船七隻の戦記を拾って見ることとする。
3 辰馬汽船 辰春丸
4 菅谷汽船 天正丸
7 帝国船舶 帝北丸
8 大連汽船 羅津丸
©2009 Kaneo Kikuchi